今日はこんな疑問に答えていきます。
- 銀行各社の概要
- 銀行のこれから
- 銀行就職の難易度
銀行と言えばかつては勝ち組と言われ、今でも就活生にとって人気の志望企業の一つと言えるでしょう。
もちろん、銀行への就職は難しいです。
この点について詳しく、メガバンク・信託銀行・政府系金融機関から内定を頂いた経験を基に、「なぜ銀行への就職は難しいのか」をご説明します!
※「銀行の概要は良いから、難易度だけ教えて!」という方は、『銀行就職の難易度』をクリックするとすぐに確認できますよ!
目次
銀行とは
銀行へ就職することの難しさをチェックする前に、簡単に銀行の概要を確認しましょう!
意外と銀行の分類とかが分かってないハードモードな銀行就職志望者も多いんですよね…
銀行の種類
一口に銀行と言ってもたくさん種類があります。
どこまでを銀行に含めるのかは微妙なところですが、大まかに銀行関連をジャンル分けしてみると
- 都市銀行
- 信託銀行
- 地方銀行
- 信用金庫
- 政府系金融機関
の5つに分けることができます。
それでは各銀行の特徴を見ていきましょう!
都市銀行
都市銀行とは、普通銀行のなかで、大都市に本店があって広域展開している銀行のことを指します。
具体的には、都市銀行とは以下の4行を言うようです。
- 三菱UFJ銀行
- 三井住友銀行
- みずほ銀行
- りそな銀行
メガバンクと言うと三菱UFJ銀行・三井住友銀行、みずほ銀行ですが、都市銀行になるとりそな銀行も入るようです。
なお、あまり使われることはありませんが、五大銀行と言った場合はこれらの銀行に加えて、下記で説明する信託銀行である三井住友信託銀行も含まれるようです。
※実際に、三井住友信託銀行は「私たちは5大銀行の1角だ」と説明会でおっしゃっていました。
信託銀行
信託銀行とは、「銀行業務」のほかに「信託業務」と「併営業務」の3業務を行っている銀行を指します。
具体的には三菱UFJ信託銀行・三井住友信託銀行・みずほ信託銀行が挙げられます。
他にも信託機能を有する銀行としてりそな銀行やあおぞら銀行などがあります。
念のため、信託を簡単に説明すると、
金銭以外の資産も含めて様々な資産(不動産・知的財産・株式など)を預かり、それを運用・管理をすることで収益を上げていくスキームのことを言います。
ただし、規模の面では都市銀行には及ばないため、顧客の層も高所得者や大企業がメインとなっており、どの層のお客様に関わりたいかによって好みは分かれそうです。
単位も割と来やすいからオススメ!
地方銀行
地方銀行の代表例としては横浜銀行や千葉銀行などが挙げられるでしょう。
都会に住んでいるとあまり感じることはできませんが、やはり地域に根差した地方銀行はその地域では大きな影響力があります。
そのためメガバンクとは違ったやりがいを得ることができると思います。
また全国的な転勤がないのもメリットの一つでしょう。
地方銀行の長所をまとめると以下のようになります。
- 地域に根差している
- 中小企業が中心
- 全国転勤がない
- 社員の絆が強い
ただし、これらの長所は銀行や就職者にとってはデメリットにもなりえます。
試しにこの長所を短所に逆転してみましょう。
- 日本全体を見れない
- 大企業は担当できない
- ずっと同じ県にいる
- 一度陰険になると厳しい
地銀は特に特徴が顕著に出るので、メリットとデメリットを十分に比較するようにしましょう!
信用金庫
信用金庫は信金中央金庫をセントラルバンクとして各地域の信用金庫が地域の経済を支えています。
信金中金は各地域の信用金庫の改善のためのコンサルティングなどを行うなど単なる銀行業務とは異なる一面も持っています。
金融機関の中でも独特の立ち位置を気付いてるので、興味があればぜひ信金中央金庫はチェックしてみてください!
政府系金融機関
政府系の金融機関には、日本政策投資銀行(DBJ)や日本政策金融公庫(JFC)、それに農林中央金庫など実は多岐にわたります。
その中でも銀行と最も近い存在が日本政策金融公庫でしょう。
政府系の金融機関は、国の政策目的の実現のために存在しているため、その分やりがいを感じる面はあるかもしれません。
ただし現在では、例えばセーフティーネット機能を一つの強みとしていたJFCですが、民間の金融機関も行うことができるようになったりと垣根が薄くなっている印象もあります。
また民業圧迫と言って政府系と民間の金融機関が顧客を奪い合う現象も起きており、その調整も課題の一つとなっています。
それでも民間銀行に比べると圧倒的に企業や個人のお金がない時にでも支えてあげられるポジションにあることは非常に魅力と言えます。
実際に、新型コロナウイルスが発生した時もいち早く支援に乗り出したのが、日本政策金融公庫です。
参考までに新型コロナ用のHPを載せておきます。
新型コロナ対策ページを見る
銀行の呼び方
普通、株式会社を呼ぶ際は、文語の場合は貴社で口語の場合は御社となります。
しかし、金融機関の場合は特殊なところがあり、銀行の場合は貴行と御行、信用金庫などは貴庫と御庫(場合によって御社)となっています。
ESの場合
「貴行を志望した理由は二点あります。」
面接の場合
「御行を志望した理由は二点あります。」
このような形となっています。
銀行の業務内容
次に銀行の業務内容について、「やりがい」と「お給料」について見ていきましょう!
やりがいと給料が揃ってる仕事以上に幸せなことなんてないですからね…
銀行のやりがい
銀行業務のやりがいは3つあると思われます。
こちらは私自身銀行で働いたことはないので社員の方から聞いた話をまとめたものとなります。
- ビジネスを支えられる
- 専門的な知識を得ることができる
- 経営者層にも会うことができる
- 自分が関わった仕事が新聞に載る
「資格取得は大変だけど、その分大きな案件を成し遂げた時はお客さんから感謝されるし、新聞にも載ったりするしもう最高!」
って感じらしいです。
社員の方の生についてはやりがいや福利厚生などを含めたQ&Aについては、こちらの記事で紹介してます。
給料
四季報の年収では800万円前後となっていますが、これはいわゆる一般職を含んでいるため低く出ています。総合職銀行員の実態は40代になれば1000万円は優に超えることが想定されます。
ですが、50代には多くの人は出向になり、その場合は年収が半分になってしまうため生涯年収としては商社やコンサル業界に比べて見劣りし、大手メーカーと同じくらいになるとの情報もあります。
ちなみに、銀行の平均給与額ランキングがあったので転載しておきます。
順位 | 前年順位 | 実態 | 銀行名 | 平均年間給与 | 前年比 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 3位 | 第二 | 東京スター銀行 | 926.6万円 | +130.2万円 |
2位 | 1位 | 大手 | 三井住友銀行 | 830.3万円 | +9.8万円 |
3位 | 4位 | 大手 | あおぞら銀行 | 803.7万円 | +12.4万円 |
4位 | 6位 | 大手 | 三菱UFJ銀行 | 771.5万円 | -1.8万円 |
5位 | 5位 | 大手 | 新生銀行 | 767.7万円 | -7.9万円 |
6位 | 7位 | 地方 | 静岡銀行 | 746.1万円 | -7.9万円 |
7位 | 8位 | 大手 | みずほ銀行 | 737.2万円 | -0.8万円 |
8位 | 2位 | 地方 | スルガ銀行 | 729.2万円 | -71.6万円 |
9位 | 9位 | 地方 | 千葉銀行 | 729.0万円 | +3.4万円 |
10位 | 11位 | 地方 | 群馬銀行 | 709.4万円 | +1.9万円 |
参考:東京商工リサーチ
なお、より深く銀行について理解したい場合は、下記の本が鉄板ですがまずは読んでみると良いでしょう。
銀行は他社との差別化が難しい分、業界そのものへの理解は必須になります。
銀行の先行き
ビル・ゲイツ「銀行は将来必要なくなる」(PRESIDENT Online)など多くの新聞や報道で銀行不要論が叫ばれています。
実際のところはどうなのでしょうか?
ここでは簡単にビジネスモデルと銀行の挑戦について触れたいと思います。
ビジネスモデル
かつての銀行のビジネスモデルは国民から集めた預金を貸し出すことによる利鞘で儲けるものでした。しかし、現在はマイナス金利ともいえるほど低金利な社会になったためこのモデルが立ち行かなくなりました。フィンテックと併せてこれが現在の銀行が不安視される要因となっています。
そこで現在ではコンサルティングなどの手数料収入で稼ぐ方に力を入れている状況になっています。
銀行の挑戦
しかし銀行も手をこまねいているわけではありません。例えばみずほは、LINEと提携したLINE銀行を立ち上げたり、Jコインを開発したりとしています。また、人材確保の面では、SMBCのノルマの廃止、UFJの育児休暇の実質義務化、みずほの副業の解禁などを行い多様で能力の高い人材の確保に努めています。
ちなみに、銀行不要論についてはこちらの本を読めばあらかた理解できます。
正直、銀行に就職するのに銀行の未来が分からないとか意味が分からないので、まずはこの本を読んで本当に銀行に就職すべきかを考えましょう。
そして、そこまで考え抜いたならば、他の就活生の志望動機なんて屁でもなくなるはずです。
銀行就職の難易度
銀行はかつては勝ち組と言われていましたが実際はどうなのでしょうか。
これは就職偏差値ランキングや入社が難しい企業ランキングなどで他業界との比較はある程度可能です。
その上で個人的な感想としては学歴によって大きく差が出る印象です。
具体的には、
- 東大、京大、一橋大、東工大などの超難関校
- 早慶や難関国公立
- MARCHクラス
- それ以下の大学
⇒あまりに変なことをしなければ、選考スピードは速く半ばフリーパス
⇒やはり滑り止めには有効であるが、選考フローが他と変わることはそれほどない。また、落ちることも全然ある。大学受験でいうと、早慶合格が堅い人がMARCHを受験するイメージ。
⇒第一志望として妥当なクラス。非常に難しいわけでもなく簡単なわけでもない。ただし、優秀でも1社狙い撃ちは難しい印象。メガバンクや信託銀行などを複数受ければどこかからは内定がもらえるのでは。
⇒かなり厳しい戦いになる。webテスト、面接対策、スタンプラリー(イベントへの積極的な参加)、OB訪問、人事へのアピールなど全てにおいて努力が必要。
こんな感じになっている気がします
※これは完全なる主観です。また私自身は学歴で人の能力が決まるとは思っていません。誤解されると怖いのでここで補足をさせていただきました。
銀行への就職を有利にする方法
金融機関では簿記・宅建・FPなどの資格を持っていると多少のアドバンテージになります。
資格の取得については下記の記事も参考にしてください
まとめ
銀行の状況は厳しくなっているとはいえ依然として人気な企業です。
銀行の違いなどを理解できていない場合には一瞬で落ちます。
滑り止めとして有効な場合もありますが、覚悟を持って受験入社をすることが重要となります。
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