「資格欄に書けるものが欲しい」「経済の知識を就活で武器にしたい」――そんな思いから日経テストに興味を持つ就活生は少なくありません。

ただ、いざ受けようとすると気になるのが難易度です。

この記事では、宅地建物取引士・FP3級・TOEIC860点を持つ筆者が、日経テストの公式テキストを4分野すべて解いた経験をもとに、難易度・平均点・対策・勉強時間を一気に解説します。さらに「日経テスト×宅建×FP×簿記」という複数資格の組み合わせで就活をどう有利にするか、「日経テストは意味ない」と言われる理由の真偽まで、これ一本で分かる決定版に仕上げました。
目次
日経テストとは?概要・出題形式・受験料

まずは日経テストの基本からおさえましょう。正式名称は「日経経済知力テスト(日経TEST)」。日本経済新聞社と日本経済研究センターが共同開発した、ビジネスの基礎力を客観的に数値化する試験です。
公式サイトには次のように説明があります。
かかわる業種や地域が広がるほど必要となる経済知識
知識を実際の仕事に活かす考える力
2つを総合した「ビジネスの基礎力」を客観的に測り、
診断するテストです。
要するに、「経済の知識」と「それを使って考える力」の両方を測るのが日経テストです。スコアは以下の5つの評価軸から算出される100問の結果で決まります。
- 基礎知識
- 実践知識
- 視野の広さ
- 知識を知恵にする力
- 知恵を活用する力
出題形式・受験料などの基本情報は次の通りです。
| 正式名称 | 日経経済知力テスト(日経TEST) |
|---|---|
| 出題形式 | 4択のマークシート方式・全100問 |
| 試験時間 | 約80分 |
| スコア | 100〜1000点で評価(偏差値型) |
| 受験料 | 個人受験で5,500円前後(公式サイトで要確認) |
| 合否 | 合格・不合格はなく、スコアで結果が出る |
年間の受験者数は延べ約18万人、受験法人数も約500社と、それなりに規模の大きな試験です。就活では「経済への関心の高さ」をスコアで客観的に示せるのが最大の利点といえます。
日経テストの難易度は?平均点・スコアの目安

気になる難易度ですが、結論から言うと「知識を問われる問題は知っていれば解ける、知らなければ手が出ない」という性質の試験です。難解な計算や思考を要するというより、日々のニュースに触れているかどうかが点数を分けます。
スコアの目安はおおよそ次の通りです(公式の区分・一般的な目安をもとにした参考値)。
| スコア帯 | レベルの目安 |
|---|---|
| 400点未満 | 経済の基礎知識が不足。新聞習慣をつけたい段階 |
| 400〜500点台 | 平均的なビジネスパーソン・就活生の中心帯 |
| 600点前後 | 経済に強い就活生。履歴書で十分アピールできる |
| 700点以上 | かなり優秀。「すごい」と言われるレベル |
就活生であれば、まずは平均的な500点台を確保し、余裕があれば600点以上を狙うのが現実的な目標になります。「何点取ればすごいか」という問いには、ひとつの目安として700点を挙げておきます。
【4分野別】出題内容と難易度

ここからは、筆者が公式テキストを実際に解いた経験をもとに、4つの分野ごとの出題内容と難易度を解説します。挑戦する人によって感じ方は違うので、まず筆者のスペックを基準として示しておきます。
学年:4年(就職活動終了)
資格:TOEIC860点、宅地建物取引士、FP3級
その他:日経新聞は毎日軽く全面読む。法学部で文系入試のため経済系の知識はほとんどない
①基礎知識|知っているかどうかの「知識ゲー」
基礎知識は、経済用語やビジネスの仕組みを知っているかを問う分野です。パッと見は解けそうに見えて、いざ問題になると一段深い知識を求められます。
【例】
工場を持つ企業が採用する生産方式に、当てはまらないものはどれか?
①ライン ②モジュール ③セル ④ファブレス
答えは④のファブレス(自社工場を持たない方式)です。知識そのものは難しくありませんが、知らなければ手が出ません。対策のコツは、用語をニュースの文脈ごと覚えること。勉強時間は1時間強で十分でした。
②実践知識|直近の経済ニュースが問われる
実践知識は、実際の企業や市場の動向に関する出題です。基礎知識より「鮮度」が重要で、直近の経済ニュースを追えているかが点数を分けます。
【例】
世界最大の自動車市場である中国での日本車の販売台数として、正しい順位はどれか。
①トヨタ/日産/ホンダ/スズキ ②日産/ホンダ/トヨタ/マツダ ③トヨタ/ホンダ/日産/スズキ ④日産/トヨタ/マツダ/ホンダ
この手の問題は丸暗記では対応できません。対策のコツは、日経新聞やニュースで企業・業界の動きを継続的に追うこと。一夜漬けが最も効きにくい分野です。
③視野の広さ|経済以外の一般教養も問われる
視野の広さは、経済に限らず政治・歴史・文化・国際情勢など幅広い教養を問う分野です。範囲が読めないぶん、得点が安定しにくいのが特徴です。
【例】
次の世界遺産の中で、登録された年が最も古いのはどれか。
①知床 ②日光の社寺 ③富士山 ④姫路城
経済の勉強だけでは対応しきれません。対策のコツは、新聞の経済面以外(社会・国際・文化面)にも目を通すこと。普段の情報の幅がそのままスコアに出ます。
④知恵を活用する力|知識を使って考えさせる応用問題
知恵を活用する力は、暗記ではなく持っている知識を状況にあてはめて考える応用分野です。日経テストが「単なる暗記試験ではない」と言われる核心部分でもあります。
【例】
国土交通省が徳島県の山間地・那賀町で「ドローン特区」での事業化を想定した実験を実施した。その目的として最も考えられるのはどれか。
①医療 ②農業 ③警備 ④買い物
正解を導くには、過疎地の課題とドローンの特性を結びつける思考が必要です。対策のコツは、ニュースを「なぜそうなるのか」と背景まで考えながら読むこと。知識を知恵に変える力は一朝一夕ではつきませんが、就活の面接でもそのまま活きる力です。
日経テストの対策・勉強法|勉強時間の目安

日経テストの対策は、大きく分けて①新聞習慣 ②公式テキスト ③問題演習の3本柱です。
1.日経新聞を毎日読む(最重要)
実践知識・視野の広さは、結局のところ普段の情報量で決まります。毎日全面をざっと読むだけでも、実践知識の得点は確実に底上げされます。過去記事をさかのぼって業界研究したいときは、日経テレコンが無料で使える方法もあります(→
2.公式テキストで知識を体系化する
筆者が使ったのは『日経TEST公式テキスト&問題集』です。5つの評価軸ごとにテーマ分けされており、分野別に効率よく学べます。
3.問題集で出題形式に慣れる
テキストの説明よりも問題量をこなしたい人には、こちらの『日経TEST公式練習問題集』が向いています。実際の出題形式に近い演習で、得点感覚をつかめます。
勉強時間の目安は、新聞を普段から読んでいる人ならテキスト1冊で20〜30時間、新聞習慣がない人でも1〜2か月で平均点(500点台)は十分狙えます。基礎知識編に限れば、筆者は1時間強で一通り対策できました。
- 最重要は「日経新聞を毎日読む」習慣
- 公式テキストで分野別に知識を体系化
- 問題集で出題形式に慣れる
- 勉強時間の目安は1〜2か月(新聞習慣があれば短縮可)
日経テスト×宅建×FP×簿記|複数資格の”相乗効果”で就活を有利にする

ここが、複数資格を実際に取った筆者が一番伝えたいポイントです。日経テストは単体ではインパクトが弱いのが正直なところ。しかし、他の資格と「地図のように組み合わせる」と、就活での説得力が一気に増します。
イメージはこうです。
- 日経テスト=経済全体の「地図」(マクロな経済知力)
- FP=お金・暮らし・保険・年金の知識
- 宅建=不動産・法律の知識
- 簿記=会計・お金の流れを読む知識
たとえば金融・不動産・商社を志望するなら、「経済の地図(日経テスト)+お金(FP)+会計(簿記)」が揃っていると、面接で「この学生は業界をビジネスとして理解している」と感じてもらいやすくなります。日経テストで身につけた経済の全体像が、個別資格の知識をつなぐ”のりしろ”になるイメージです。
業界別に、相性の良い組み合わせを整理すると次の通りです。
| 志望業界 | 効く資格の組み合わせ |
|---|---|
| 銀行・証券・保険 | 日経テスト+FP+簿記(お金と会計に強い人材) |
| 不動産・住宅・建設 | 日経テスト+宅建+FP(不動産+顧客のお金) |
| 商社・メーカー | 日経テスト+簿記+TOEIC(会計+語学で実務寄り) |
なかでも相性が良いのが宅建とFPの同時取得です。不動産と顧客のライフプランは表裏一体なので、片方を学ぶともう片方の理解も深まります。具体的な進め方は
で詳しく解説しています。会計まわりを補強したいなら簿記3級もおすすめです。簿記は「お金の流れを読む」基本中の基本で、日経テストの経済知識とも好相性。ただし簿記3級は誰でも取りやすいぶん、それ単体で大きな差別化になるわけではない点には注意したいところです。あくまで日経テストやFPと組み合わせて初めて効いてくる、という位置づけで考えるのが現実的です。簿記3級を含む「就活で書きやすい3級資格」の全体像は
にまとめています。「日経テスト 意味ない」は本当か?就活での活かし方
ネットで「日経テスト」と調べると、「意味ない」というサジェストが出てきます。たしかに、資格としての知名度は高くなく、これ単体で内定が決まるものではありません。面接官にとってもメジャーではないため、「日経テスト◯◯点」とだけ書いてもインパクトは限定的です。
では本当に意味がないかというと、答えは使い方次第です。日経テストの真価は「スコアそのもの」ではなく、勉強の過程で得られる経済リテラシーにあります。
- ES・面接:勉強で得た経済知識が、志望動機や逆質問の質を上げる
- 時事ネタ・グループディスカッション:最近の経済ニュースに自然と詳しくなる
- 業界研究:業界の構造や市場規模を語れるようになる
つまり、日経テストは「履歴書に書くための資格」というより「経済に強い就活生になるための勉強ツール」と捉えると、コスパが一気に高まります。実際の業界研究では、企業の決算や過去記事を日経テレコンで無料で深掘りする方法(→)と組み合わせると効果的です。
そして何より、こうして身につけた経済知識や時事の引き出しは、面接やグループディスカッションの本番でこそ差になります。知識を実際の選考でどう使うかは、内定者のリアルな選考データを見て対策しておくのが近道です。
就活会議で内定者のESと面接体験記を参考にする
内定者が実際に提出したESや面接の体験記を無料で読めるのが就活会議。OfferBoxで企業からスカウトをもらいつつ、就活会議で選考の実態を把握するのが、受かる準備の基本セットです。
キミスカも併用すると複数経路から逆求人が届く
OfferBoxと並ぶ逆求人サービスがキミスカ。プロフィールを一度登録しておけば、異なる切り口の企業からスカウトが届くため、選考機会の総量が増えます。OfferBoxとセットで登録しておくのが定番ルートです。
日経テストに関するよくある質問(FAQ)
Q. 日経テストは何点取ればすごいですか?
A. 就活生なら600点で「経済に強い」と十分アピールでき、700点を超えると「すごい」と言われるレベルです。まずは平均的な500点台を目標にしましょう。
Q. 勉強時間はどれくらい必要ですか?
A. 新聞を普段から読む人ならテキスト1冊(20〜30時間)、新聞習慣がない人でも1〜2か月で平均点は狙えます。基礎知識編だけなら1時間強で対策できました。
Q. 申込方法は?
A. 日経TEST公式サイトから個人受験を申し込めます。年に複数回の全国一斉試験のほか、テストセンター方式もあります(最新の日程・受験料は公式サイトで確認を)。
Q. おすすめの対策本は?
A. まずは『日経TEST公式テキスト&問題集』で分野別に知識を整理し、問題量をこなしたい人は『日経TEST公式練習問題集』を追加するのが王道です。
Q. 日経テストは就活で「意味ない」って本当?
A. 資格としての知名度は高くありませんが、勉強で得た経済リテラシーはES・面接・業界研究で確実に活きます。スコアより「経済に強くなる勉強ツール」と捉えるのが正解です。
日経テストまとめ
最後に、この記事の要点を整理します。
- 日経テストは経済知力をスコア化する試験(100〜1000点)
- 難易度は「知っているか」で決まる知識ゲー寄り。700点で「すごい」
- 4分野のうち①②③は知識量、④は思考力が問われる
- 対策の最重要は「日経新聞を毎日読む」習慣
- 宅建・FP・簿記と組み合わせると就活での説得力が増す
- 「意味ない」かは使い方次第。経済リテラシーを得る勉強ツールとして優秀
筆者が取得した宅建・FP3級・TOEIC860点のどれと比べても、日経テストの難易度はそこまで高くありません。経済の地図を手に入れる第一歩として、コスパよく取り組める試験だといえます。

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